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ピオランはフシを待ち続けていた。フシは自分がノッカーを引き寄せてしまうため、ピオランの安全を確認して去ろうとするが、心配事が多すぎて何度も見守りに戻ってしまう。
ピオランがずっと笑っていないと気付き、そこへ観察者が現れ、フシと一緒にいてもいなくてもピオランは長くはないと言う。人は必ず死ぬ。フシはどうしたい?
フシは自分が寂しいと気付く。しかし情報として得た人間はみんな自分が○したと同じ。フシはピオランのそばに毛布を置いて去ろうとするが、ピオランに見つかり捕まる。
フシは今までわからない事をそのままにしてきた。そのままにしてきたものと向き合う日がいつか来る。結局フシとピオランは一緒に行動する。

2人は旅をする上でルールを決めた。応戦すると危険なので、ノッカーが来たらなりふり構わず逃げる。自分を保てなくなる可能性がある動物への変化は控える。ピオランより遅く寝て、ピオランより早く起きる。大事な事は全て書いてから燃やす。そうすると後でも取り出せる。
何気なくフシがピオランに望みを聞くと、若返りたいと言う。若ければよく動けるし固い物も食べられるし男にもモテる。昔はリーンのように美しかったと言う。若い頃は馬車馬のように働いたが、やりたい事は全部やった。孫にも恵まれ自由にもなった、満足な人生だった。
フシはピオランに尊い何かを感じた。

しかしピオランは認知症になってしまい、フシを困らせる。フシにその知識はなく、観察者も教えない。ピオランの世話を続けるが、ピオランという人物が徐々に消滅していくような感覚。フシは笑顔を見せるようになる。感動の現れか?尽きゆく者へのあがきか?
ピオランは突然元へ戻ったように、フシと出会えて幸せだったと言う。干している芋と魚の取り込みをフシに頼むと横になり、観察者を呼ぶ。
今の内に自分を連れて行け。できるならフシの役に立つものへ生まれ変わらせてくれ。フシを大切に思うなら言う通りにしろ。
ピオランの魂はその肉体があって個たりうる。肉体が変わればピオランたらしめるものも変わる。
それでも良いかという問いにピオランはああと返事。観察者はなりたいものを想像しろと言う。楽園にとらわれる前に観察者が迎えに行く。

若い頃のピオランが海辺を歩く。後ろにいた観察者に気付き、差し出された球に触れるとたちまち老いていき、球に吸い込まれる。

戻ってきたフシはピオランが亡くなっている事に気付き、その場で泣き崩れる。

フシはピオランを火葬し、この事を書き留めようと紙を出す。そこにはピオランからのメッセージが書かれていて、フシはピオランの心遣いに感謝する。
ピオランの埋葬を終えると、フシはロバを連れて旅立つ。フシも幸せだった。

そこから数十年、観察者が語るような事は起きなかった。
爆発音と共に海へ投げ出される青年。その視線の先には活動を停止したノッカーがいて、青年は笑う。

次回、第2シリーズは2022年秋の予定です。

連載はマガジンポケットで読めます。
https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13932016480029113164








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2021-08-25